馬ちゃん(馬吉版) Ver 1.00
私には何年も前(2011年) から公開したくてうずうずしているソフトがあります。
それは、「馬ちゃん(馬吉版)」と言うJRA-VAN 「馬吉」の公開版を改造したソフトです。
このソフトを作ったきっかけは、SQLiteと言うデータベースのソフトを使って 競馬データベース を作成したのですが、そのデータベースの中身を見るサンプルソフトとしてデータベースに添付するために作成したものです。
SQLiteを使用したデータベースは、特に強調できるものがなく(最大の問題は中身を見るソフトに良い物がなかった)公開を断念したのですが、それに添付する予定だった「馬ちゃん(馬吉版)」はいつかは公開したいと思っておりました。
今までにJRA-VAN 「馬吉」の公開版を使ったソフトを発表した人が全く居なかったので、かなり注目を浴びるのではないか(目立つ=利用者が増える)と思ったからです。
ただ、単独で発表できるようなレベルのソフトではありませんので、何かのソフトのおまけ(サンプルソフト)にしようと「エクセル競馬予想 馬ちゃん」スペシャル版(Ver1.11)に添付をお願いした(2013年7月)のですが、紛らわしいからとJRA-VANに断られてしまいました。
SQLite向けに作成していたソフトをAccess向けに変更するのには結構な時間が掛かっただけに、断わられたショックは大きかったです。
考えた末、データベースのソフトのサンプルソフトとしてならJRA-VANにも認められるのではないかと思って、「馬ちゃんのデータベース」と言う名前のマイクロソフトアクセスを使ったデータベースを開発して、そのサンプルソフトとして添付しました。
JRA-VANに申請したばかり(2015年2月)ですので、結果がどうなるのかは分かりませんが、私は今度こそ公開できるのではないかと期待をしております。
その「馬ちゃん(馬吉版)」の内容の解説と使用方法を御説明しようと思います。但し、数年前(2013年6月)に作成したものですから、記載してある内容は古いです。
【注記】
「馬ちゃんのデータベース」(Ver1.12)はJRA-VANの審査に合格し、2015年5月2日よりJRA-VAN のサイトから公開されました。
「馬ちゃん(馬吉版)」もデータベースの内容を確認するサンプルソフトして、「馬ちゃんのデータベース」に添付されております。
●起動時の画面
起動画面はJRA-VANの「馬吉」と同じですが、異なる点は起動時に画面が最大表示になることです。
ほとんどの方は、最大表示にして使用すると思いますので、この方が使いやすいのではないでしょうか。
一般的なメニュー画面の構成ですが、競馬予想プログラムとしては今一つ工夫して欲しいメニュー画面だと感じるのは私だけでしょうか。
特にマスター情報のメニュー部分を、競馬予想に役立つような情報表示をさせるために、もう一工夫できなかったかと思っています。
具体的には単なるデータの羅列でなく、全体から見た各馬の能力関係を表示させるだとかです。
●出馬表開催選択画面
この部分は、「エクセル競馬予想 馬ちゃん」方式に変更しています。
この画面だけでレース選択ができるのが特徴です。
現在(2013年6月7日)の最新の出馬表開催選択画面を表示して見ました。
1990年以降のデータを取り込んでおりますので、選択できる年度は1990年からになっています。
青色の表示がリンクしている状態を表しておりますから、マウスでクリックするとそのレース内容が表示されます。
比較のために、本家の「馬吉」の画面を表示してみます。
「馬吉」は同じ日付で3開催場所を表示していますので、画面内に多く表示できます。
日付から選択する場合は「馬吉」の方が楽かも知れません。
私はワンステップで開催レースを選択出来るのが便利だろうと思って、このような方式にしております。
1995年以降からのデータを取得しているのですが、登録年度の表示数が8行固定ですから、スクロールバーを使わないと全部が見えません。
下には十分余裕があるのですから、最大表示数をもう少し多く設定して貰いたいと思います。
それから、本家の「馬吉」にはバグがあって、開催年を直接入力した時に、カーソルの後ろに余計な数字が金魚の糞のようにくっつきます。
私のプログラムは、このバグには対処しております。
●NHKマイルカップ基本情報画面
基本情報画面の構成は結構いじりました。
比較するために「馬吉」の基本情報画面を掲載します。
タイトルバーの表示も違いますし、予想マークの表示を行ったり、複勝オッズを表示したり、領域を広げるために賞金額の欄を小さくしたりしました。
枠番の8の色も異なっているのが確認できますでしょうか。
JRA-VANの「馬吉」をまるっきり真似ている(丸写しをしている)のではないのが分かっていただけると思います。
ところで、レースが終わってから見直して見ると1着馬のマイネルホウオウの賞金獲得額がトップです。
競馬予想方法の中には獲得賞金額を考慮させている物もありますので、全く無関係ではないかも知れません。
ただ、年齢とか出走レース数などの差もあるので、単純比較はできませんが。
●NHKマイルカップ成績画面
成績画面も細かい部分は変えておりますが、際立って変えたような所はありません。
自分ではほぼ満足しておりますが、どうでしょうか。
細かい変更点を言えば、1つにまとまられる表示はまとめて見易くしました。
縦方向を切り詰めたいと思って行数を減らしたり、逆に「払戻」や「ラップタイム」は表示が窮屈だったので見易くしました。
配当金額などにも、千の位の桁にコンマを加えたり、ラップタイムの部分の表示領域の長さも2列に収まるように最大距離(3600m)に合わせました。
障害競走は3列になる場合もありますが、一般的なレースは2行に収まりますので見易いと思います。
縦方向はできるだけ広げておりますが、それでも1024×768ピクセルの画面では表示がぎりぎりになってしまうようです。
同着や失格などがあると1画面には入りませんし、その場合は表示が乱れる事があるようです。
「馬吉」と比較するために、最新の安田記念の成績画面を並べて掲載してみました。
上側が「馬ちゃん(馬吉版)」で、下側が本家「馬吉」の成績画面になります。
2つ並べて比較すると、かなりの差異があるのが確認できます。
ところで、JRA-VANの「馬吉」は、競馬をやった事が無い人が作成したのか、払戻し番号が馬番とかの表示になっております。
これは、ちょっと恥ずかしいですね。
●NHKマイルカップ血統画面
ここはJRA-VANの「馬吉」と全く一緒です。
人気ソフトのターゲットなどの血統表と比較すると、画面がみずぼらしくて安っぽい感じを受けますが、普通にプログラムを組めばこのようになります。
ターゲットは、ごちゃごちゃ詰め込んだ表示が多いのですが、見栄えも結構気にしているようです。
●NHKマイルカップ過去15走画面
ここも、ほぼ一緒ですね。
違う点は、過去15走前までの表示を初期設定にしている事ぐらいです。
「馬吉」もそうですが、余り見易い画面ではないです。
見易い画面ではないと書きましたが、普段は競馬新聞を買って競馬予想をしている方なら、このような表示が見易いと感じるのかも知れません。
私は、近年は競馬新聞を買う事がなくなりましたので、ごちゃごちゃ詰め込まれた表示は、見るのが疲れますので駄目です。
●NHKマイルカップマイニング画面
一緒です。
データマイニングの信奉者は非常に多いようで、他人から自分のイメージに沿った競馬予想ソフトの作成を頼まれて作る事もあるのですが、データマイニングは全ての方が利用しておりました。
私が作成するソフトにも、マイニング予想は表示させておりますが、とんでもない馬をピックアップする場合が多いのが難点です。
オッズだけを参考にして馬券を買うのでは大穴が的中できませんので、このような予想方法も必要になるのでしょう。
JRA-VANのマイニング予想は参考程度にはなりそうですが、先端技術のマイニング予想をしていると謳っていても、滅茶苦茶な予想をしているソフトもあります。
あくまで私の感じですが、現在提供されているデータだけでマイニング予想をするのは無理だと思います。
下手すると晴れた日は1枠の馬が絡む割合が多いとかの漠然とした予想にしかなりません。(それが間違っていると単純には言えませんが)
●NHKマイルカップ条件別成績画面
0(ゼロ)の表示を行わないようにして、多少なりとも画面をすっきりさせました。
競走馬には距離特性があったり、左周りが得意な馬と右周りが得意馬がいるとの観点からこのようなデータが必要なのでしょうが、実際のレースでは不向きな馬は出走しておりませんので、このデータは参考にはなりません。
そもそも、競馬は相手馬との関係がありますから、単純に1,2着に回数などを集計しても全く無意味です。
昔は出走手当が目当てで出走させている馬も居たようですが(今も居るかも知れませんが)、重賞競走に限って言えばコース適正の全くない馬は、滅多にしか出走しません。
実験的にダート馬を芝で走らせたりする例(逆の場合も)が多少あるぐらいでしょう。
●NHKマイルカップ持ちタイム画面
ここは一緒です。
持ちタイムは参考にならないと考えて、まず間違いありません。
競馬場や馬場の違いによって無意味になるのは当然としても、競馬は速さを競うものではなくて勝敗を競うものですから、展開などによって走破タイムは常に変化します。
能力差の多い馬が出走するレースを比較する場合は無意味ではないですが、各馬の能力が近接しているレース(普通のレース)では限りなく無意味に近いと言えます。
●レース選択画面
レースの選択は上部のコンボボックスからも選択できるのですが、使い勝手を考えて専用ページを作成しました。
この画面があると、コンボボックスから選択しようとは思わなくなります。
レース当日の全競馬場のレースぐらいは瞬時で表示されないと使い物になりません。
このソフトの表示時間ですか?・・・。瞬時とは行きませんが、メモリーキャッシュ前でも0.5秒以内では表示されるでしょう。
●NHKマイルカップ単・複・枠オッズ画面
オッズ表示も馬券を購入する場合は必須の機能です。
私は自分の買う馬券のオッズが分かれば十分なのですが、オッズ全体を見渡したい人はどのぐらいいるのでしょうか。
比較のために本家「馬吉」の単・複・枠オッズ画面を表示します。
リンクの下線があるかないかぐらいの違いです。
表示方法に凝る必要はありませんから、当然なのですが。
●NHKマイルカップ 馬連オッズ画面
こちらは、馬連オッズの画面になります。
●NHKマイルカップ ワイドオッズ画面
ワイドのオッズ画面です。一緒です。
●NHKマイルカップ 3連複オッズ画面
3連複オッズの表示画面です。
●NHKマイルカップ 単・複・枠 票数画面
一般的には、投票の票数を見る人はいないと思いますが、「馬吉」には表示機能があります。
●NHKマイルカップ 3連単 票数画面
3連単の票数です。
未勝利戦の3連単などは、買う人がいない組み合わせは少なからずあるでしょうが、重賞競走の3連単ではまず無いでしょう。
極端な話、大きなレースで人気の最下位から順番に1,2,3着で決着したレースなどは、世界の競馬史上を含めても存在しないでしょう。
そんな馬券を買う人の心理が、私には理解出来ません。私は頭が悪いだけだと思っているのですが。
●NHKマイルカップ 変更情報画面
変更情報画面です。
天候馬場初期状態と言うのを追加しております。
馬場が悪くなると、荒れる確率は数倍になります。
雨が降っている時は、馬券を買うのを止められるぐらいの精神力があれば競馬のプロになれるでしょうが、私を含めた一般の人には無理でしょう。
●マイネルホウオウ 血統画面
マイネルホウオウをクリックして、血統タブを表示させた画面です。
血統を見るだけで競馬予想が出来るものなら楽ですが。
●マイネルホウオウ 過去成績画面
過去成績の画面です。
細かい部分をいじっていると思います。
人気(オッズ)は、基本的に過去のレース結果だけで形成されると考えられます。
●マイネルホウオウ 条件別成績画面
小数点表示を%表示に変更したのと、新たに4着、5着の入着率を記載しました。
今眺めていて気がついたのですが、マイネルホウオウは障害競走に2回出た事になっております。
これは、明らかにミスですから、データベースかプログラムにバグがあるようです。
●マイネルホウオウ 持ちタイム画面
同じです。
●マイネルホウオウ 坂路調教画面
構成は同じです。
最後の欄に評価点をつけました。
調教タイムから判断して作成したのですが、レース結果を見ると、ほとんど意味がありませんでした。
あちこちに書いているのですが、JRA-VAN から提供される坂路調教データ程無意味なデータはありません。
タイム内容も調教回数も過去の調教タイムや調教回数の変化などを比較しても、全く参考になりません。
調教データが無い馬が悠々と1着になったりするのですからひどいものです。
はっきり言って、調教データを見る必要はありませんし、逆に見るのは誤判断する元になります。
馬を見る眼のある人が、調教映像を併用して見る場合ぐらいしか、調教内容データは役に立たないでしょう。
●柴田大知 総合成績画面
表記方法を%表示に変えているぐらいで、内容は一緒です。
このデータも、余り意味がないと私は考えています。
騎手が走るのであればデータの意義はありますが、走るのは馬ですから騎手の力だけではどうにもなりません。
良い馬に乗せて貰えない騎手は、とんでもなくレベルが低い騎手であるかのようなデータになります。
能力の高い騎手は、良い馬に乗る場合が多いですから、データはあながち間違いではないですが、騎手同士には極端な差はないと考えた方が無難です。
●柴田大知 距離別成績画面
先に述べたように、表示が%になっている以外は一緒です。
騎手によって長距離が得意な騎手と短距離が得意な騎手がいるのかですが、私は基本的にはいないと考えています。
ただ、短距離競走はひたすら馬を追えば良いイメージですが、長距離競走はレース展開を考えて、コースや馬の位置取りを考えて、馬に負担を与えないように騎乗する必要がありますから、能力の低い騎手はなかなか勝てません。
個人的な感じですが、横山 典弘 (よこやま のりひろ)騎手は長距離騎乗はうまいと思います。
安藤騎手もうまかったですね。
●柴田大知 競馬場別成績画面
一緒でしょう。
騎手による競馬場別の得意・不得意は当然あります。
関東の騎手と関西の騎手がおりますから、当然乗り慣れている競馬場が得意コースになります。
でも、トップ騎手はどこの競馬場で走らせてもうまいです。
いつだったか、横山騎手が初めて小倉で騎乗したので、1番人気になっておりましたが、初めて走る競馬場なので惨敗するだろうと思って無視したら、悠々1着になりました。
●柴田大知 初騎乗画面
初騎乗初勝利する騎手は天才騎手ではないかと考えてしまいますが、普通は厩舎側が勝たしてやろうと色々お膳立てしておりますから、考え過ぎない方が良いです。
私は、初騎乗初勝利などすると天狗になり易いので、苦労して初勝利するぐらいが良いのではないかと思っています。
●柴田大知 主要勝鞍画面
柴田 大知 (しばた だいち)騎手はNHKマイルカップでゴール板を駆け抜けた後に手を挙げて、雄叫びをしておりました。
人気薄(10番人気)だった事もあって、嬉しかったんだろうと思います。
1番人気で1着になるのと10番人気で1着になるのとでは、勝利の喜びの度合いが全く異なるのでしょう。
岩田騎手が対談で言っていたのですが、ゴールで1着になって受ける風と2着で受ける風は全く異なると言っておりました。
風とは、レースが終わった後の周りの雰囲気の事を指しているのでしょうか。
●懐かしい1990年のNHK杯
折角古いデータも登録しておりますので、NHKマイルカップの前身であるNHK杯のレースを見たいと思います。
ここでは、1990年5月6日に行われたNHK杯の結果を表示しています。
当時は、単勝と複勝と枠連しかありませんでした。
枠番別の馬券売り場に並んで、手渡しで馬券を買った日が、昨日の事のように思い出されます。
騎手の増沢末男の名前が見つかりましたので、データを調べてみました。
この騎手はハイセイコーに騎乗していたように記憶しているのですが。
同じレースに、横山騎手とか中舘騎手、木幡騎手の名前も見えます。
彼らは当時、若造だったんでしょうね。
馬の人気を見れば、有力な馬に乗せて貰えてなかったのは推察できます。
Windows 7 を使って1986年からデータを取り込んでテストした時の画面です。
1986年5月25日のダービーのレース結果の画像です。
23頭もの馬がレースに出走していたようですが、JRA-VANの「馬吉」公開版では全頭数をサイドバーを使わないでも表示させる事ができます。
出走馬の年齢が4歳になっているのも、今見ると奇異に感じます。
そう言えば、以前は馬の年齢は数え年で表示をしておりました。
本家の「馬吉」では、1986年のデータは古過ぎて取り込めないと思いますので、この画像を見る事ができるのは、このサイトぐらいなものでしょう。
私も、骨董品でも集める趣味のある人で無ければ、こんな古い年度のデータから取り込むべきではないと思います。