(63)馬券を買えない競馬評論家は去れ

数年前になると思うが私は、 競馬評論家は予想した馬の馬券を買え と言う内容で書きました。
2010年は更に1歩進めて馬券を買えない競馬評論家は去れと言おうと思う。
競馬評論家だけではなくて、パドック解説者やトラックマンでも同じなのだが、私が競馬界のゴミと思っている競馬評論家を取り上げたいと思う。
どんな職業にでも使命と言うものがあると思う。
スポーツマンならすばらしいプレーを見せる事が使命であるし、走るだけと思われるマラソン選手でも苦しさを我慢して走る姿には感動を覚えるものである。
もし相撲やプロレスが最初から勝ち負けの決まっている単なるショーだったら誰も見る人は居ないだろう。(相撲もプロレスもショーに近いとは思うが)
人を笑わせるだけのように思える落語家でもそれなりの苦労があると思うし、芸の無い落語家は客を呼ぶ事が出来ないのでその世界から去るしかない。

そこへ行くと、競馬評論家は何といい加減な商売なのだろうか。
職業に就くための試験とか資格も無いだろうし、自分が競馬評論家ですと言えば、それだけでその日から競馬評論家である。
試験とか資格の類は不要だと思うが、その人がどの程度の能力かを計るものさしは最低でも必要だろう。
競馬予想と言う能力判定の難しい職業なのだから、判断には半年や1年を掛けても良いと思う。
しかし、未だかって私は競馬評論家のランク表なるものを見た事がない。
どんなに予想が外れようが、無能だろうがそんな事はどうでも良い世界のようなのである。

1970年代の古い話だが、前田 武彦(まえだ たけひこ)と言う人気司会者がいたが(現在も生存)、人気番組の夜のヒットスタジオで共産党の躍進に万歳したのがフジテレビのオーナーである鹿内 信隆(しかない のぶたか)の逆鱗に触れて番組を降板させられたばかりか、その他の司会番組も相次いで交代・打切りの憂き目に遭い、数年間、仕事の数が激減するという苦い経験を味わった。
詳しくは、ウィキペディア(Wikipedia)参照
この事件をきっかけにしたのかどうか、放送業界の関係者にはまともに自分の意見を言う人が居なくなってしまった。
パドック解説者でも、人気馬の能力が低いと思ったので不要といったら、馬のオーナーに嫌われ、番組から降ろされてしまった話などのブログの記載も多い。
最近のテレビに出てくるような競馬評論家は、あたリさわりの無い事を言う人が多いのも、こういった過去の事例が影響しているのは間違いが無い。
4流の競馬評論家だと調教師を先生呼ばわりまでしてご機嫌を取っているのだから、開いた口が塞がらない。
現状の放送業界の実情を正確に言うと、はっきりとした自分の信念で話の出来る人はテレビに長く出る事は出来ないのである。
下手にこの馬は掲示板に載る事は無いだろうなどと言った途端に次からは出なくて結構ですと放送局に言われてしまうのである。(放送局はスポンサーに頭が上がらない)

今の出演者を見ると、能力がある人が言いたい事を我慢して言わないでいると言うよりは、元々能力低い人(人畜無害な人)が出ているような気がする。
官僚の天下り先みたいに、出演者の一部は競馬界では使い物にならなかった人達の救済機関になっているような感じさえする。
出演者の人選は能力とは無関係のようなので、競馬関係者からの圧力(コネ)が放送業界に多大に影響を与えているのだろうと容易に推察できる。
実際どうなっているのかは、関係者からの内部情報が無いと不明なのだが、色々な情報から推察して当たらずとも遠からずだろうと私は考えている。

こういった状態で一番迷惑を受けるのは視聴者である。
辺り障りの無い話を聞かされるほど面白くないものは無いし、競馬予想も人気馬ばかり取り上げて中身が全く無いときている。
そうかと思うとピントの外れた馬を取り上げて、恥ばかり掻いているような連中である。
どうやったらこんな人達を放送局から追い出せるのか考えてみたのだが、やはり競馬評論家は予想で勝負させるべきだろう。
一番良い方法は、競馬評論家のランク付けをする事である。
テニスなどの世界ランクのように、公正な第三者機関による評価を1年程度行ってその年のランクを発表するのが最適だと思う。
その人の年間の予想内容をピックアップして判定しても良いし、予想レースを本人から提出させてその中で判定しても良いだろう。
これなら、レベルの低い人達はかなりふるいに掛けられるはずである。

第3者による判定機関などはなかなか出来ないだろうから、次善の策として考えるのは本人が自分の予想した馬券を買う事である。
番組の出演料の5割程度の金額で実際に馬券を買わせれば、さすがに今までのような適当な予想で済ませる訳にはいかなくなるだろう。
場合によっては、放送局側で出演料は全て馬券で支払うというのも面白いかもしれない。
5万とか10万円分(1日の出演料がいくらかなのかは知らないが)の馬券を本人の申請した馬券で支払うのである。
そうなれば、競馬評論家も少しは必死になって予想をするのではないだろうか。
予想が全て外れても、我々のように損をする事は無いのだから、このぐらいはやって出来ない事ではないだろう。
出演料がパアだと困るとか騒ぐかも知れないが、的中しない予想のための出演料は糞(くそ)みたいな存在である。

これも古い話で恐縮なのだが、大川慶次郎と言う競馬の神様と呼ばれた競馬評論家が居た。
私の年代ならテレビに出演していたのを何回も見ているのだが、予想が特に的中すると言う事は無かったが少なくとも話には筋が通っていたし信念を持っていた。
当然言いたい事は歯に衣を着せないではっきりと言う事も、今の評論家とは大違いだった。
最近の評論家は馬主や調教師には全く頭が上がらないし、JRAに批判的な態度も一切取らない。
そんな連中は無意味、無価値な存在にしか私には見えないのだが、彼らにとってはその世界で自分が生き延びることに必死なのだであろう。
ところで、私が大川慶次郎を偉いと思うのは、自分の予想した馬券は必ず買っていたと言う点である。
本人が言うには、命の次に大事なお金をを自分の予想で使わせるのだから、自分も予想した馬券を買うのは当然だと言っていたそうである。
今の評論家には、大川慶次郎氏の鼻くそでも耳くそでもよいから煎じて飲んでもらいたかった。

評論家を中心に取り上げてきたが、パドック解説者や放送局のアナウンサーでも馬券はぜひ買って放送中継をして貰いたい。
特にアナウンサーの中には、大穴が出るとはしゃぐ人が居るのでみっともないし、外れ馬券を買っている人に対して失礼な行為である。(大部分の視聴者は外れ馬券を買っている)
番組を見ている人と同じ立場に立たなければ良い放送解説など出来る訳はないのだが、それをわきまえている人が果たして何人いるだろうか。
アナウンサーとの対談記事で、競馬のアナウンサーは放送するレースの馬券を買うと馬券を買った馬が中心になってしまうので買わないとか言っていたが、言い訳に過ぎないだろう。
レースを放送するアナウンサーが、本当に自分の買った馬しか目に入らないのであれば、その人はプロとは呼べない。

偉そうな事を書くと、世間にはお前はどうなんだと言う人が必ずいるので、私の場合について少し触れるが、購入金額こそ低いが自分の予想ソフトが予想した馬券は、重賞競走に限ってだが余程事情が無い限りは100%購入している。
それは競馬予想プログラムを作成する者の最低限の礼儀であり義務だろうと思っている。
そうでなければゴミみたいな競馬評論家と同類ではないか。

【後記】
2008年、2009年は確かにほぼ100%買っておりましたが、2010年以降はレースを選んで購入しておりますし、買う馬券も予想ソフトの通りではありません。
理由はとんとんを維持できなくなってしまったためです。
偉そうな事を書いて申し訳ございませんでした。