(62)雨の日に傘ささず、晴れの日に傘をさす

インターネットと言うものは便利なもので、数万人の人の物の考え方を無償で目を通す事ができます。
一昔前までは、本屋で限られた本の中から自分で探し求めるしかありませんでしたが、今では全く無名に近い人が自由に自分の考えを提供出来るので、時折素晴らしい内容のものも目にする事が出来ます。
表題のタイトルもそのような方が記載していたもので、銀行は晴れの日に傘は貸してくれるけれども、雨が降っている時には傘を貸してくれないをもじって競馬に対する考え方を述べていたものです。
競馬にも初心者の段階と中級者の段階、上級者の段階があって、その時々で物の考え方は変わってくるのですが、この内容は中級者から上級者の方であれば身に染みて感じる(感じた事)でしょう。
その内容を記載するのは、盗作(著作権侵害)と呼ばれそうですが、これによって救われる人も多いと思いますので、できるだけ原文に沿って転記させていただきました。
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競馬に限らず全ての投資に言えることですが、毎回100%勝つということはありませんしできません。
必ず負け=「損失」を経験することになります。
多くの人はこのことを十分に認識しているはずなのですが、損失を出してしまった場合、人間の心情としてはどうしても消極的になってしまい、恐怖心が先行して行動を止めてしまいます。
しかし、心構えとして最も大切なのは、うまくいかなかった場合に、次の行動をどれくらい積極的にうって出れるかにかかっています。
その意識の違いが儲かるか儲からないかを大きく決定します。

うまくいかず損を出してしまう人の特徴は、雨の日に傘をささず、雨がやみ晴れ間がさしてきた時に傘をさしている場合が多いのです。
傘をさす・・・・・というのは、やれば儲かった時に損失を恐れ投資を回避していたということ。
競馬でいえば、マイナス回収だった日に投資をしていて、プラス回収だった日に限って投資していなかったというパターンです。
こういうパターンに陥っている人は結構多いのではないでしょうか。
自分が投資した時に限ってマイナスになり、投資しなかった(傍観した)時に限ってプラスになるという、失敗のスパイラルに陥っている場合です。

これは人間の内面で起こる欲望と恐怖の葛藤が起こす現象だと思います。
とにかくやることなすこと全てが裏目に出て、いつもハズレくじを引いてしまうという現象が起こるのです。
大儲けしたいけれども出来る限りマイナスになる日は回避したい、つまり「ローリスク(ノーリスク)・ハイリターン」の手法でなければ嫌という、誰もが思う都合の良すぎる考えが失敗のスパイラルを作り出してしまうのだと思います。
これは自らの潜在意識が引き起こす現象だと私は考えます。
損を避けたいと思えば思うほど「損」に対するイメージが潜在意識の中で膨らみ、意識の中にこびりついていきます。
潜在意識というのは物事の善悪の区別がつかず、インプットされたイメージを現実化させる力があると言われています。
例えば「病気になりたくない」と思えば思うほど病気に対するイメージが心の中で膨らみ、病気を引き起こしやすいと言われています。

このような現象は心理学や大脳生理学研究の世界でイメージ逆転の法則とか、努力逆転の法則などと言われているわけですが、これと同じように「損」に 対するイメージも、それを回避しようと思えば思うほど、結果的には無意識のうちに「損」する方向に近づいていく(現実になっていく)ということなのです。
表層意識(顕在意識)でいくらお金持ちになりたい!と願っていても、深層意識(潜在意識)に失敗のイメージやお金を損するイメージが入っていれば、自分の願いとは裏腹に逆の結果を引き起こしてしまうのです。
うまくいかない人というのは大抵「損失」に対して過敏で、それを回避することだけを優先的に考えがちですが、そういった思考は潜在意識に悪影響を与えてしまうことになるのです。

やまない雨というのはないということが頭では分かっていても、晴れになった時でも傘をさしたまま(損失回避することばかりを考えたまま)の投資家が非常に多いと思います。
私は損失に対して鈍感になれといっているわけではありません。
当然のことながら投資をする際にはリスクに対する防御策やリスクを最小限に抑えるための対策が必要なのは言うまでもありません。
ただあまりリスクに対して神経質になりすぎては、潜在意識の力により、逆にリスクに対するイメージを心の中に悪い影響として拡大させる危険性があるということをお伝えしたいわけです。

投資もビジネスもスポーツも芸術もその全てにおいて、道を究めようと成功を目指される人は、必ずといっていいほど、潜在意識が持つ働きと、それが持つ大きな力の存在を知ることになります。
そして潜在意識の有効利用と浄化法やパワーアップ法を学び始めるのです。
私がこどうして自己啓発や能力開発のお話を中心に持ってきているのかというと、潜在意識の力を有効に活用できないと、競馬においても、絶対に成功できないということが自分自身の経験からも分かっているからです。
私は前々から「継続することが一番大切」だということを何回もお話していますが、そのようなことは別に私が言わなくても皆様十分に分かっていらっしゃることだと思います。
でも現実問題なかなか継続できないのが現状では?と思うのですが、継続できないのは性格の問題とか意志の強さとか努力、気合い、根性といったような精神論でもなんでもなく、実は潜在意識のせいだということを、多くの人はまだ知りません。

継続力というものは努力によって後付けで身につくものではなく、先天的に全ての人間に生まれながらにして備わっているものです。
しかし、失敗を恥と感じ、失敗を良しとしない日本の教育制度や社会土壌の影響から、私達大人はいつのまにかチャレンジ精神を失い、その結果知らず知らずのうちに、本来備わっているはずの継続力の低下を招いているのです。
現代人の多くは「継続力がない」のではなく「継続力が退化している」といったほうが私は正しいと思います。
携帯電話やパソコンなどの電子機器を多用する現代人の多くは、あまり手書きの文字を書かなくなり、その結果本来持っている様々な能力が減少していると言われています。
そしてもうひとつ、「やる気」=「モチベーション」というのも人間に本来備わっている能力のひとつなのですが、この「やる気」パワーも多くの現代人は減少していると言わざるをえません。

どうせやっても無駄・・・・・
やっても報われたためしがない・・・・・
できるはずがない・・・・・
やってもどうせ三日坊主で終わるだろう・・・・・
このように物事を最初から放棄してチャレンジしようとしない原因は、「やる気」と「継続力」の低下が大きな原因になっています。 やる気と継続力という2つの能力は表裏一体で互いを支えあっているような関係です。

先ほども申し上げましたが、やる気や継続力というのは私達が生まれながらにして与えられた素晴らしい先天的能力のひとつです。
これらを開花し向上させることができれば、その他あらゆる能力も開花し、思い通りの人生を築くことができるのです。
自己実現の秘訣は、自己啓発(やる気や継続力の創出)と、潜在能力開発(意識プログラミングの浄化と再構築)にあります。
どのようなものでも道は違えど、成功するための秘訣や極意、原理原則は共通しています。
それを大好きな競馬で実現できたなら最高に楽しい人生になると思うのです。
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いかがでしたでしょうか。
競馬歴が5年以上の方でしたら、一度は経験した道だと思います。
この真っ只中におられる方も多いと思います。
私は幸いにして雨の中は通り越したと思っていますので、この方のおっしゃりたい事は良く理解出来るのですが、競馬で常に損ばかりしている人には理解出来ないかも知れません。
私が雨の中を脱出できるきっかけの一つになったのは、ある人が私は武豊とは相性が悪くて、彼が騎乗した馬券を買う時はいつも負けていると言う言葉を聞いた時でした。
なんだ、誰でもそのように感じているんだと思って、私だけが不幸な境遇(おおげさですが)を背負っているのでは無いと感じた時です。

競馬で負け続けている人は、競馬から足を洗えば金銭的な損失からは逃れる事ができます。
しかし、競馬では勝てなかった(少なくとも儲からなかった)と言う敗北感は一生拭い去る事はできないでしょう。
その感情は、今後何をやるにも足かせ(常に自分に劣等感を持ってしまう)となる場合が少なくありません。
私も、競馬で儲ける段階にはまだ遠いですが、損をしないで楽しめる段階には近づいていると感じております。
競馬が精神力だけで勝てるのかどうかは判りませんが、安易に諦めずに精神力を磨く事は何をやるにしても大切でしょうし、人生のプラスになると思っています。
競馬にも得るものはあると思っているのですが、これを説明しても大部分の人には理解して貰えないでしょうね。
何も知らなくて人生を送ったとしても、それはそれで一つの人生だろうとは思います。