「エクセル競馬予想 馬ちゃん」 スペシャル版(Ver1.11)の予想エンジンのレベルを公開します。
競馬予想ソフトを儲かるのか儲からないのかだけで判断する人には全く無用な資料ですが、競馬を予想するとは何なのかについて興味のある方には参考になるでしょう。
2013年7月にJRA-VANに登録させていただいた「エクセル競馬予想 馬ちゃん」 スペシャル版(Ver1.11)の2014年度の重賞競走の収支は儲かる競馬ソフトはあるのかで確認していただければ分かる通り、-20,810 円のマイナス収支でした。
これをソフトのメニューにある「的中検証」を行うと以下のような結果になります。
予想の掲載は金曜日に行っており、レースが終了後の的中検証は馬体重などを考慮する場合もあって、必ずしも一致しないのは把握しておりましたが、2万円以上のマイマス収支だったものが、4千円以上のプラスになるのでは、どこが異なっているのか調べて見る必要があります。
で、調べたら赤丸の部分が金曜日の予想では的中しておりませんでした。
今(2015年1月)予想をさせて見ると、確かに予想は的中しておりますので、当時はどの組み合わせだったのかを調べなければなりません。この現象は不思議です。
過去のバックアップを見た所、オーシャンSは、@CFOを選択しておりました。
中日新聞杯は、ACEJを選択しておりました。
福島牝馬SはACEIを選択しておりました。
京都2歳SはA-@BDEFを選択しておりました。
選択した基となったデータの内容は馬体重などの要素による影響だったのか、バグによるものだったのかは(調べておりませんので)不明です。
現在JRA-VANに登録しているソフトもちょっと変ですが、登録はしておりませんが私が現用しているバージョンのソフトの収支結果は以下のようになります。
このソフトの基本は上記の「エクセル競馬予想 馬ちゃん」 スペシャル版(Ver1.11)そのままなのですが、バグ修正を行ったりしておりますので、若干ですが中身はいじっております。
2014年度は、的中させようとして予想ルーチンをいじったりはしておりませんが、何と3万円余のプラス収支になっています。
そんなに良いソフトだったのかと、このソフトを使って2013年以前の的中検証を改めて行ってみました。
最初は2013年です。
この年の7月28日の公開ですから、それ以前は的中するように最適化を行っております。
かなり強引に的中させるような事もやっているかも知れません。
次はこのソフトでの2012年の的中検証です。
この年度も、JRA-VANに公開する前に、かなり時間を掛けて最適化を行いました。
特定の年度だけをプラス収支にするのではなく、各年度が平均的にプラスになるように調整しております。
通常は、年間で数万のプラス収支になる事などは、10年に1,2回でしょう。
次は2011年の的中検証です。
この年度も最適化の対象年度でしたが、2万円もの赤字収支になっているのは、どう調整してもプラス収支には出来なかったためです。
この年度だけをプラス収支にするのは可能なのですが、そのようにすると他の年度に悪影響を与えるために無理でした。
この事は、競馬は確実に儲かる方法を得ることは極めて難しい事を意味しており、的中しないからと毎週のようにバージョンアップしている競馬ソフト作成者がいかに愚かであるか分かります。
次は2010年の的中検証結果です。
この年も残念ながらマイナス収支です。
強引にプラス収支にする事は可能なのですが、それで今後に良くなるものでもありません。
次は2009年の的中検証です。
収支がプラスにはなっておりますが、この年は極端に荒れ傾向が強く、ほとんど的中出来ません。
年間を通して18的中しかないのは考えられない数字です。
次は2008年です。
以前のバージョンでは、12月20日の愛知杯が的中できたのですが、あれは単なる偶然だったらしく、以後は的中させる事が出来ませんでした。
次は、2007年の的中検証です。
収支結果が全体的に良いのは、多少なりとも最適化を行っているからです。
では、最適化を行った場合の今後がどうなのかですが、2014年は大幅プラス収支でしたが、2015年もそうである保障は何もありません。
最近の私の考え方は、JRA-VANを真似て馬連の6点の固定買いを行って来ましたが、それは必ずしも適切な馬券の購入方法では無さそうだと言う事です。
出走馬によって予想の難易度が異なる訳ですから購入点数を変える必要があるのは当然としても、的中率を重視した買い方とまぐれ当たりを期待する買い方では購入点数は変わってくるでしょう。
馬連6点の固定買いでは、長期的に見れば確実に損をする買い方であるのは間違いありません。
次は、2006年の的中検証です。
この年度以前ぐらいからは最適化の対象から外しております。
過去何十年も前からでも必ず儲かるような調整をするなどは、とても無理です。
次は、2005年の的中検証です。
競馬の素人は収支結果がどうであるかしか眼が行かないものですが、的中数が32個だけでは不足しております。
穴馬予想とか称して、能力の低い馬を軸にして競馬予想を行っているインチキ競馬予想プログラムの作成者ならいざ知らず、まともな競馬予想を行うなら、この的中数では不安が残ります。
この例では、単に高額配当が的中したから収支結果が大幅プラスになっているだけで、こんな偶然は長くは続きません。
次は、2004年の的中検証です。
年間を通して3万円のマイナスになる競馬予想ソフトなど使い物にはならないと評価されるのは確実でしょうが、この2004年の結果は私が目指している結果です。
人気が全く発表されていない金曜日の時点で予想をして、3割以上もの的中率が得られるのはたいしたものです。
人気通りに馬券を買っても、この程度がやっとでしょう。
高額馬券が的中しませんでしたから赤字収支ですが、内容は立派だと思います。
言いたいのは、人気通りに馬券を買えば毎年3割前後の的中率は必ず得られますが、この買い方では年間を通すとプラス収支になる事は絶対にありません。
年間を通して儲けるには、偶然の的中を極力排除しながら高配当を得る必要があるのです。
次は、2003年の的中検証です。
愕然とするような結果になっています。
12月21日のCBC賞の万馬券が的中しているので3万6千円余のマイナス収支ですが、これが的中していなかったら、5万円近いマイナス収支でした。
時間を掛けて、どの年度でもそこそこ的中するように調整しているのですが、潜在的には5万円ものマイナス収支になる要素を含んでいるという事です。
つまりは、必ず儲かる競馬予想は無理(少なくとも馬連の6点買いでは)なのでないでしょうか。
画像の掲載は省略させていただきますが、2002年以前の結果は以下の通りです。
2002年度は128レースの開催で、的中数は34で、収支は-18,400 円でした。
2001年度は128レースの開催で、的中数は31で、収支は-25,280 円でした。
2000年度は127レースの開催で、的中数は39で、収支は-21,610 円でした。
1999年度は127レースの開催で、的中数は31で、収支は-46,460 円でした。
1998年度は116レースの開催で、的中数は34で、収支は-2,500 円でした。
1997年度は116レースの開催で、的中数は40で、収支は-15,190 円でした。
1996年度は114レースの開催で、的中数は28で、収支は-35,500 円でした。
1995年度は104レースの開催で、的中数は26で、収支は-32,590 円でした。
1994年度は105レースの開催で、的中数は39で、収支は-28,960 円でした。
1993年度は100レースの開催で、的中数は32で、収支は-12,370 円でした。
1992年度は100レースの開催で、的中数は25で、収支は-18,150 円でした。
以上、「エクセル競馬予想 馬ちゃん」 スペシャル版(Ver1.11)の予想エンジンのレベルでした。
1998年がもうちょっとでプラス収支になりそうでしたが、大幅マイナス収支の年が大部分です。
競馬場の状態やレースの傾向は毎年変化しているとする考え方からすれば、過去の年度がマイナス収支でも気にする必要はありませんが、実際はどうなんでしょうか。
その答えは、今年(2015年)の結果がどうなるかに掛かっているでしょう。
こうして見ると、JRA-VANが行っている馬連6点の「星取り表」なる企画などは、つまらないジョークであるのがはっきりします。
私が必ず儲かる買い方は3連単になるのではないかと思っているのも、このような状況を見てですが、その3連単もJRAでは控除率を引き上げて(25.0%〜26.17%→27.5%固定)儲かりにくくしましたから、競馬は今後も廃れて行くでしょう。
【注記】
馬連、ワイドは控除率を引き下げたではないかと言っている人もおりますが、確かに人気馬の決着で馬連が200〜300円の配当は減るでしょうが、それ以外は変化がないでしょう。
給与水準が高過ぎると言われているJRA職員の給与を世間並みにして、控除率を15%ぐらいにしないと、もう競馬ブームは起こりません。