(48)今年のダービーを予想する

今年(2008年)のダービー予想は難しいと競馬評論家連中は言っている。
去年の大荒れのダービーの事はすっかり忘れていて、おととしのメイショーサムソンやその前のデープインパクト、その前のキングカメハメハ、ネオユニヴァースを例にとって皐月賞やNHK杯で勝った馬をピックアップすれば的中できたのが今年はそれが難しいのだそうだ。。
確かに今年皐月賞を勝ったキャプテントゥーレは7番人気だったし、NHK杯を勝ったディープスカイでは不安があるのだろう。
競馬評論家と言うのは、誰でも予想ができる人気馬を取り上げるのではなく、隠れた穴馬を見つけ出せる所に存在意義(存在価値)があると思うのだが、昨今の競馬評論家は誰が考えても当たり前の事しか言えない人達ばかりである。
競馬評論家だけではなくパドック解説者も人気馬しか取り上げない人間がいるので、競馬関係者のレベルは昔に比べると随分と低くなったものである。
レベルが低いのはテレビに出てくる人達だけだろうと思って、レース予想を売っている競馬のプロと称する人の重賞の回収率も調べている。
今年で統計を取って3年目になるが、今年の分はまだ途中ではあるが、競馬のプロと呼ぶにはかなりひどい状態になっている。

中には、単に受けを狙ったとしか思えないような穴馬予想ばかりする競馬評論家もいるが、的中率(回収率で見ても)を見ると、低レベルな 'お笑い芸人' の域を出ていない。
考えて見れば競馬評論家と言うのは、予想が外れても責任を追及される事は一切無いから、結構割の良い職業になっているのだろう。
最近は責任を追及される恐れのある医師や製薬会社、食品会社の人達に比べると実に気楽で優雅な商売をしているものだと思う。
競馬をやる人達は予想が外れる事に対しては寛大だから、世の中を甘く見ているのかも知れないが、こんないい加減さではいずれは消滅してしまうだろう。
私はこんな連中にはとっとと消えて貰って、その分パドックや返し馬を解説者無しでじっくりと見せて貰いたいと長年思い続けている。
テレビ局ももう少し考えて欲しいものだが、番組を企画構成しているのはどうせ競馬をやった事もない連中ばかりなのだろう。

話を戻して、予想が難しいと言われると反発したくなるのが私の性分なのだが、今年はとんでもない馬がダービーに出走しているのを発見してしまった。
現在(2008年5月31日23時)3番人気のAサクセスブロッケンがその馬で、3番人気以内でなかったなら私は完全に無視をしていた馬である。
私に限らず競馬を多少でもやっている人ならば、過去の戦歴を見るまでもなく完全に無視する馬である。

それはなぜかと言えば、ダービーと言えば3歳馬の頂点に立つ馬であり、それこそ競馬評論家連中が考えるように、弥生賞、皐月賞、NHKマイルカップと数多くのステップを踏んで来た馬だけがようやく頂点にたどり着けるのである。
それが単に訳の判らないオープンを勝っただけの馬で、しかもダート戦しか走った事のない馬が栄誉あるダービーで勝つことなど有り得ないし、あってはならない事なのである。
一般的に馬の格を重視する競馬評論家には、こんな馬が勝つことは絶対に許されない事だろうし、JRAや馬主連中もしかりではないだろうか。

私みたいに、格とかステップとかに反発を覚えてさほど重視しない者にとっても、さすがにこのような馬がダービーで1,2着を争うとは到底思えないので眼中には無かったのだが、3番人気と言うことなので念のためにこの馬の過去のレース映像を調べてみたのである。
この馬は新馬戦を含めて4戦しかしていないのだが、新馬戦以外のレース映像を見て驚いてしまった。
まさにダートを走るディープインパクトそのものなのである。
追った瞬間の反応こそ鈍いが、500Kを越える馬体から繰り出される推進力は驚異的なものである。

私は今までダート馬と芝を走る馬とでは適性に違いがあると考えていたのだが、ひょっとしたらこの馬はそれをぶち破る事が出来るかも知れない。
物好きな馬主が、ダート馬で所詮勝負にはならないが、親心でダービーに出してやろうと考えたのだとばかり思っていたが、ひょっとしたら本気かも知れない。
ダートを走るこの馬の映像を見る限りの話だが、この馬に4回目に騎乗する横山騎手は勝利を確信しているのではないかとさえ思ってしまう。
ひょっとしたら今頃は勝利インタビューに応える文言でも考えているのではないだろうか。(笑)

残念ながら私は馬を見る眼を持っていない。
もしこの馬に本気で本命とか対抗の印を打てる著名な競馬評論家が居たら見てみたいものである。
常識的な考えでの勝率は限りなく0%であり、惨敗は覚悟しなければならないが、評論家生命を賭けてそんな馬に印を打てる勇気は称えたいと思う。
私の知る限りでは、万一の場合の白三角の印だけは忘れず付けておく程度が精一杯の連中ばかりであろう。
そんな用心印を打つぐらいなら、無印の方が余程好感が持てると言うものである。

私はこのレースの結果を見て競走馬には、ダート適性と芝適性があるものかどうかについて結論をつけたいと思う。
ディープインパクトは小柄な馬だったが、巨体馬がどんな走りをするのかも非常に興味がある。
巨体馬だけに追い出してからのエンジンのかかりは遅いが、エンジンが全開した時の推進力はデープインパクトを超えているかもしれない。
レース映像こそ見る事はできなかったが、福島の新馬戦では2着に3秒以上の大差を付けてレコード勝ちで圧勝している馬である。
ひょっとしたらこの馬は、競馬の常識を覆す力を持っているかも知れない。

今年のダービーを予想するのはある意味では簡単である。
競馬の常識に挑戦してこの馬から流して買うか、競馬の常識に従ってこんな馬は無視して買うかである。
圧勝するか惨敗するかどちらかであると思うし、そうなって欲しいものである。

下手にレース映像を見てしまったために私は非常に決断に迷うことになってしまった。
レースまでには十分に時間があるので、ゆっくりと考えて結論を出したいと思う。

【後記】
結果はAサクセスブロッケンが18頭中18着と言う大惨敗に終わりました。
大勝利か大惨敗かどちらかであるとは思っていましたが、図らずも大惨敗の方でした。
結果的には競馬の常識は通用したと言えるのですが、大惨敗した原因がAサクセスブロッケンが芝コースに適性が無かったために大惨敗をしたのか、レース経験が不足であったためか、もともとたいした馬ではなかったためであるのかは定かではありません。
芝コースに適性が無いのだとしたら、500kを超える馬体は、力のいるダートには向いているが、高速性の要求される芝には向かなかった事になるし、経験不足によるものだったら今後は期待できる事になります。
レース映像を見た限りでは、横山騎手が最内のラチ沿いを走らせて馬群の中に包まれる競馬をさせていたので、4コーナーを回ってからも前が開くことはなく、前をこじ開けて進むほど強引な性格の馬では無いので必然的に後方に下がる結果になってしまったように見受けられました。
これは、馬が潰れてしまったからなのか、馬に走る意欲が無くなったしまったからなのか、私の能力では判断する事ができません。
以前のレース振りから見ても、素直な性格の馬のようで、強引に追い出さなければエンジンがかからない馬のように思えましたので、レースは当然前でしなければならなかったし、以前のレースでも先頭に並ぶ形で行ってきたのが、なぜ今回は馬群の中でレースをさせたのかは判りかねます。
名手と呼ばれる横山騎手のミスだったのか、調教師の指示だったのかは不明ですが、あのメンバーの中で最低の能力の馬だったとはとても思えないです。
この馬については、もう少し今後のレースを注目してみたいと思います。
(調教代わりにレースに参加したので意図的に惨敗したと考える人も居るかもしれないが、私はそこまで心がひねくれてはおりません。)

この馬を本命にする競馬評論家は居ないと思っていたが、柏木集保という日刊競馬に所属の競馬評論家がなんと本命にしておりました。
この馬が1、2着になったのなら、柏木集保は優秀な相馬眼と観察力を持った競馬評論家として賞賛された事だろうが、最下位では競馬の常識も知らない競馬評論家と呼ばれる事でしょう。
こんな結果になる場合が多いから、こんな危険な予想をする競馬評論家は居ないと思っていたのですが、随分と無茶苦茶な予想をする人です。
こんな予想をするようでは、いつまでたっても3流予想家の域から抜け出す事は出来ないだろうと思います。