2007年7月1日の福島のメインレースであるラジオNIKKEI賞(G3)は馬連189.9倍の大荒れだった。
このようなレースを的中できれば、笑いが止まらないだろうが、実際は予想する事はかなり困難である。
難しい事は抜きにして、このレースを的中させるには2着に入った石橋脩騎手の乗った14番人気のFスクリーンヒーローをピックアップできるかどうかであろう。
レースの内容を見てみると、8番手あたりの集団を走りながら、最後の直線で強引に内側に入って中館騎手のHガルヴァニックの前を斜めに横切り審議にもなっている。
前が開かないから何としてもという気持ちは解らない訳ではないが、これだけでも降着に近いレース内容であった。
降着にこそならなかったが、フェアプレーとは程遠い強引に勝ち取った2着であった点がまず挙げられる。
次に、この馬は前走のエーデルワイスSで今回と同じメンバーの4頭と既に対戦している。
このレースでは1着が武豊騎手騎乗のBハイソサエティー、2,3着が今回のレースには参加していない馬で4着がこのFスクリーンヒーロー、5着がAトーセンアーチャー、6着がGマイネルランページ、7着がJムラマサノヨートーである。
4着なら良いではないかと言われそうだが、1600mで2番手を走っていた同馬は最後の直線で足を無くして上がりが35.5秒もかかっているのである。
このように、レベルが低いと見られた同レースでは、1着になったBハイソサエティーこそかろうじて3番人気にはなったが、Aトーセンアーチャー15番人気、Gマイネルランページ16番人気、Jムラマサノヨートー10番人気である。
Jムラマサノヨートーはまぐれだろうが、NHKマイルCで3着にもなった馬である。
今回の結果を見ても、Bハイソサエティーが7着、Aトーセンアーチャー5着、Gマイネルランページ13着、Jムラマサノヨートーが10着で結果は評価よりは高かったものの相応の成績であろう。
Fスクリーンヒーローは、14番人気はあんまりだったかも知れないが、5,6着がやっとの実力であったと考えるのが妥当だろう。
それが判っていたからこそ、石橋騎手は強引にインに入ってレースをしたものと考えられるのである。
このレースは、2番人気で1着のLロックドゥカンブは確かに強さを見せ付けた勝ち方だったが、1番人気のCクランエンブレムも6着と全く見せ場がなかったし、3番人気のBハイソサエティーも7着と良い所は無かった。
私が期待していたEイクスキューズも3着こそ確保できたが、上がりが35.5秒もかかるていたらくであった。
結果的に言えるのは、強いと思われていた馬がレベルが低いと思われていた馬と大差なかったと言う事である。
その結果が、2着から12着まで0.5秒以内と言う大激戦になったのであり、これが大荒れとなったのである。
このように馬の力が拮抗しているレースは予想を行う事ができない。
レースをやる度に結果の変わるレースを予想しろと言われても馬券の購入点数が増えて無理なのである。(10頭のBOXは45通りの購入となる。)
Lロックドゥカンブから総流しすれば取れるだろうと言われそうだが、それは結果を知ってしまったからに過ぎないのである。
過去2戦のみの結果から、しかも500万条件を勝ち上がったばかりの馬を軸にする事はかなり危険な事がまず挙げられる。
しかも、Fスクリーンヒーローが無理をせず、その馬なりのレベルで走っていれば、E−Lの24倍しかならないレースであった。
あるいは、Cクランエンブレムが負けたのが馬の実力によるものではなく騎手のレベルの低さによるものだったとしたら、C−Lの12.2倍の平凡なレースだったのである。