(10)競馬のプロの予想方法

それでは、競馬のプロと呼ばれる人達はどのような方法で競馬予想を行っているのでしょうか。
インターネットで競馬関係を検索していたら、競馬の配当だけでで生活をしているという人木下健の方法 が見つかりました。
時期こそ1999年(1〜12月)の古いものでしたが、確かに競馬だけで生活していたと伺わせるものがありました。
内容は雑誌記者の取材という形で、書籍販売が目的で書かれていたようですので、おおげさに感じる部分はありましたが、木下さん自身の人となりを十分に感じる部分が多く大変楽しく読ませて貰いました。
いや、楽しくと言うよりは、競馬はこうして予想するものだよと言う事を教えて貰ったような気がします。
ここ数年の木下さんのサイトでは、儲け話ばかり多くて読み応えのある内容は無くなったような気がします。
現在は馬券収入で生活しなくても、競馬予想の販売や書籍販売で十分な収入が得られているのだと思います。

話がそれましたが、私は競馬で安定して的中させる事は絶対に無理だと思っていました。
まして、競馬で生活費まで稼ぎ出す等と言う事は到底不可能な事だと思っていました。
しかし、木下さんの馬券の買い方(複勝のころがし)を見て、あるとするならこのような方法なのだろうと思いました。
とは言っても、私もこの方法を真似てみましたが、全然うまくいきません。
複勝ですら満足に的中しないのです。

恐らく、気合いが入ってないというか、自信がないから当たらないのだと考えています。
せいぜい2,3000円をおっかなびっくり買っている人には複勝ですら満足に当たらないのだと思います。
数万のお金で自信をもって買えるようになれば、複勝などは比較的に楽に的中させる事ができるのかも知れません。
これに必要なのは、カラ度胸ではなくて徹底的に研究しつくした事から得られる自信のような気がします。
当時の木下さんの馬券の購入日記を読むとレースを予想していると言うよりもレースを作っている感じさえしました。

■競馬のプロと呼ばれる人達の共通点

インターネットで検索すると、競馬で損をしたことがないとか、競馬のプロだとか言っている人達がおります。
中には怪しげな人もいるようですが、これは本当だろうと思われる人もかなりいらっしゃいます。
そして、競馬で生活している人達にはかなりの共通点があるように思えます。
こうした勝負師と呼ばれる人達は一般には自分の手の内を見せる事を嫌う人がほとんどですので、インターネット上で発表されている人は一握りの方達と思われます。
こうした人達は現役のバリバリというより、むしろ競馬道(そういったものがあるかどうかは別にして)を極めた人達のような気もします。
そのような人達の共通点と言うと
(1)とにかく競馬を的中させるための研究に熱心である。
具体的にはレースを丁寧に注意深く見ている事があげられます。
そのためには、すべてのレースのスタートからゴールまで見るために、グリーチャンネルと契約している人が100%と言って良いでしょう。
彼らの観察力には驚くべきで、スタート直後の出遅れ等はもちろんの事、競走馬の位置取り、馬の状態、騎手の動作、仕掛けの状態などレース中の動きを実に細かく観察しています。
ここらへんが、怪しげなデータを持ち出して競馬予想をする3流競馬評論家とは大きく違う所でしょう。
単に口先だけで飯をくっているか、努力をして(評論家もそれなりの努力はしているのでしょうが。)飯をくっているかの違いです。
恐らく、そのように細かく観察したからといって、それが的中率の向上につながるのは数%かもしれません。
しかし、その差こそプロと素人の差であるような気がしてなりません。
(2)自分の予想に100%の自信をもっている。
競馬予想のプロと呼ばれる人達はレースを厳選して、1レースに数万のお金をかけて勝負する人が多いようです。
なんとか生活費を稼ぎ出さなければならない彼らが、なぜそのようなリスク(私から見て)背負うのでしょうか。
恐らく、彼らから見れば500円とか1000円で何レースもちびちび馬券を買う我々が無駄にお金をかけているように見えるに違いありません。
私のように数多くのレースに手を出すと言う事は、それだけ自信が無い予想をしていると言う事になります。
つまり、下手な鉄砲も数撃てば当たるのではないかという考え方です。
確かに同じ金額でも、10回に3〜4回当てるよりは3回に1回当てる方が、効率が良いはずです。
そんな高額で外れる不安はないのかと我々は考えてしまいますが、それだけ自信のあるレースをしているのだと思います。
何よりも結果がそれを証明しています。
(3)オッズの動きに非常に敏感である。
我々のレベルではオッズの高低ばかりが気になりますが、彼らの場合はそればかりでなく時系列での動きも非常に重要視しているようです。
そのためか、発走5分前ぐらいでやっと買い始める事が多いようです。
確かにオッズは発走5分ぐらい前に急激に変化する場合がほとんどです。
微妙なオッズの変化も決して見逃さない注意深さがプロたる所以であるのかも知れません。
(4)ダートの短距離戦を好む人が多い
ダートの短距離を好む理由の解説がありましたのでそのまま抜粋します。
’私は流れが読みやすいのでダートの短距離を好んで買いますが、先行タイプから勝負をかけるのは決まって外めの枠に入ったときです。
少しくらい距離損があっても、外めの枠なら外から被される(かぶされる)危険性が減りますし、外から内の馬の出方をうかがいながらスーッと先行してくれたほうが落ち着いて見ていられます。
もちろん競馬には無限の展開があって、これという正解はなく、ダートの内と外の有利不利も、どこに先行馬が入ったかでまったく変わってきます。’

■プロとアマチュアの境目

私が考えるのは、それほどまで注意を払って競馬をやるんだと言う人がプロになって、競馬は楽しめれば十分じゃないかという人がアマチュアではないかという事です。
近そうで遠いのがプロとアマチュアの境だと思います。