現在、Debian squeeze はドライブ1で動いております。
非常に安定して動作をしていて、何時間動かしていても落ちたりはしません。(当たり前ですが)
今までと違う感じがする所は、ファンの回転数の自動切り替えを行っているのですが、検出温度が解説だと通常の温度が25度なのに対して、私のテラステーションだと33度になります。
そのためか、時折ファンの回転数が上がって、うるさい音を発する時があります。
気になるようだと設定温度を変えれば良いだけでしょうから、当分はそのままにしております。

ところで、私は Debian squeeze を RAIDで動かす事には躊躇しております。
私の今回の目的は、現在運用中の自宅サーバーが、いつ壊れてもおかしくない程に長期運用しておりますので、その際の代替えを作成するためです。
現在運用中(保守用も含む)の無印玄箱、玄箱HG、玄箱Proは今ではオークションを探しても手に入るかどうかでしょう。
仮に手に入ったとしても、もう過去の遺物になっております。
そこで私が目をつけたのが、TS-WX1.0TL/R1 で、500GBのHDが2個搭載されていて、オークションでは新品同様が2万円以下で買えるのですから、これに飛びついた訳です。
古い製品ですが、今でも販売されているのは強みです。
壊れても、この製品なら入手に困ることは、当分はないでしょう。

最近の同等の製品として、LS-WX1.0TL/R1 と言うのもあるようですが、早い話 TS-WX1.0TL/R1 のコストダウン製品ではないでしょうか。
確かに CPU は速いものを使っておりますが、それだけが取り柄のように思います。
800MHzのCPUに512MBのRAMを搭載の TS-WX1.0TL/R1で WEB サーバーを公開するのに力不足を感じる事はないでしょう。
現在運用中の玄箱Proと比較すれば雲泥の差です。
一般的に高速なCPUは消費電力や発熱が多くなりますから、速ければ良いというものでもないでしょう。
基本的には、ネットワークの回線速度やサイトへのアクセス数によって決めるべきものだと思います。
常識的に、WEBサーバーがボトルネックになっている事は、まず無いと考えて良いと思います。

話を本題に戻しますが、私がRAID化に積極的になれないのは、以下の理由によるものです。
(1)RAID化する意味が薄い
RAID化する目的は、ハードディスクが1台故障しても、サーバーが動作停止することは無いというものでしょう。
個人が細々と運用しているサイトで、ハードディスクの故障によって数分程度閲覧不能になったとしても、社会的な影響など全くありません。
仮に故障いているのに気が付かずに数時間閲覧不能になったとしても、これも許容範囲でしょう。
回復に何日も要すると言う事がなければ、RAID 化する意味は薄いと思っています。
ハードディスクが故障したら、バックアップ済みのスペアのハードディスクに差し変えるだけで対応できます。
(2)ハードディスクを2台搭載すると消費電力や発熱が増大する。
自宅サーバーでは、毎日24時間運用しますので消費電力は少ない方が経済的で良いでしょう。
内容の更新も、せいぜい1日に1回あるかないかであって、私の場合は週に1回や2回程度のこともあります。
そんな状態なのに、常にRAID 構成をして状態を維持する必要などは無いでしょう。
ファイルはパソコンからのアップロードになりますから、常に別のディスクにバックアップさせる意味は全くありません。
ハードディスクを2台搭載させる必要は、私には必要性がないように思えるのと1台の運用の方が経済的で耐久性の点でも良さそうです。
(3)余分なハードディスクの手持ちがない。
私の場合は、これが一番の理由です。(笑)
RAID構成にしていて何が一番嫌かと言うと、ハードディスクを代えた場合のRAID構築までの時間の長さです。
3〜5時間は必要なのではないでしょうか。
RAID 構成にしなくても、スペアのハードディスクを1台用意しておけば、それを差し替えるだけで継続して運用できます。
そんなに毎日スペアのハードディスクのバックアップを行っていなくても、更新したファイルの転送などあっと言う間に終わります。
私みたいに更新するのはブログ程度だと簡単な事です。

上記のような理由で、私はRAID化を行っておりませんが、RAID化する手順だけは覚えておいた方が良さそうです。
そこで、RAID 化するために必要な事を、解説サイトの手順を記載しておく事にします。
実際には以下の操作はしておりませんので、どのようになるかは全く不明です。(全て自己責任となります)

tswxl:~# mdadm -a /dev/md0 /dev/sdb1
md: bind<sdb1>
RAID1 conf printout:
 --- wd:1 rd:2
 disk 0, wo:0, o:1, dev:sda1
 disk 1, wo:1, o:1, dev:sdb1
md: recovery of RAID array md0
md: minimum _guaranteed_  speed: 1000 KB/sec/disk.
md: using maximum available idle IO bandwidth (but not more than 50000 KB/sec) for recovery.
md: using 128k window, over a total of 999872 blocks.
mdadm: added /dev/sdb1
tswxl:~# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4]
md1 : active raid1 sda2[0]
      4999936 blocks [2/1] [U_]
 
md10 : active raid1 sda5[0]
      999872 blocks [2/1] [U_]
 
md0 : active raid1 sdb1[2] sda1[0]
      999872 blocks [2/1] [U_]
      [======>..............]  recovery = 34.9% (350080/999872) finish=0.2min speed=50012K/sec
 
unused devices: <none>
tswxl:~#
しばらくして、、、、
tswxl:~# md: md0: recovery done.
RAID1 conf printout:
 --- wd:2 rd:2
 disk 0, wo:0, o:1, dev:sda1
 disk 1, wo:0, o:1, dev:sdb1
cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4]
md1 : active raid1 sda2[0]
      4999936 blocks [2/1] [U_]
 
md10 : active raid1 sda5[0]
      999872 blocks [2/1] [U_]
 
md0 : active raid1 sdb1[1] sda1[0]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
unused devices: <none>
tswxl:~#

/dev/md1

tswxl:~# mdadm -a /dev/md1 /dev/sdb2
md: bind<sdb2>
RAID1 conf printout:
 --- wd:1 rd:2
 disk 0, wo:0, o:1, dev:sda2
 disk 1, wo:1, o:1, dev:sdb2
md: recovery of RAID array md1
md: minimum _guaranteed_  speed: 1000 KB/sec/disk.
md: using maximum available idle IO bandwidth (but not more than 50000 KB/sec) for recovery.
md: using 128k window, over a total of 4999936 blocks.
mdadm: added /dev/sdb2
tswxl:~# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4]
md1 : active raid1 sdb2[2] sda2[0]
      4999936 blocks [2/1] [U_]
      [>....................]  recovery =  1.9% (95488/4999936) finish=1.6min speed=48705K/sec
 
md10 : active raid1 sda5[0]
      999872 blocks [2/1] [U_]
 
md0 : active raid1 sdb1[1] sda1[0]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
unused devices: <none>
tswxl:~# md: md1: recovery done.
RAID1 conf printout:
 --- wd:2 rd:2
 disk 0, wo:0, o:1, dev:sda2
 disk 1, wo:0, o:1, dev:sdb2
 
tswxl:~# !cat
cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4]
md1 : active raid1 sdb2[1] sda2[0]
      4999936 blocks [2/2] [UU]
 
md10 : active raid1 sda5[0]
      999872 blocks [2/1] [U_]
 
md0 : active raid1 sdb1[1] sda1[0]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
unused devices: <none>
tswxl:~#

/dev/md10

tswxl:~# mdadm -a /dev/md10 /dev/sdb5
md: bind<sdb5>
RAID1 conf printout:
 --- wd:1 rd:2
 disk 0, wo:0, o:1, dev:sda5
 disk 1, wo:1, o:1, dev:sdb5
md: recovery of RAID array md10
md: minimum _guaranteed_  speed: 1000 KB/sec/disk.
md: using maximum available idle IO bandwidth (but not more than 50000 KB/sec) for recovery.
md: using 128k window, over a total of 999872 blocks.
mdadm: added /dev/sdb5
tswxl:~# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4]
md1 : active raid1 sdb2[1] sda2[0]
      4999936 blocks [2/2] [UU]
 
md10 : active raid1 sdb5[2] sda5[0]
      999872 blocks [2/1] [U_]
      [====>................]  recovery = 24.9% (250112/999872) finish=0.2min speed=50023K/sec
 
md0 : active raid1 sdb1[1] sda1[0]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
unused devices: <none>
tswxl:~# md: md10: recovery done.
RAID1 conf printout:
 --- wd:2 rd:2
 disk 0, wo:0, o:1, dev:sda5
 disk 1, wo:0, o:1, dev:sdb5
 
tswxl:~# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4]
md1 : active raid1 sdb2[1] sda2[0]
      4999936 blocks [2/2] [UU]
 
md10 : active raid1 sdb5[1] sda5[0]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
md0 : active raid1 sdb1[1] sda1[0]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
unused devices: <none>
tswxl:~#

再起動して確認

念のため、再起動して確認
tswxl:~# shutdown -r now
INIT: Switching to runlevel: 6
INIT: Sending processes the TERM signal
	:
	:
Debian GNU/Linux 5.0 tswxl ttyS0
 
tswxl login: root
Password:
Last login: Fri May  7 06:24:51 JST 2010 on ttyS0
Linux tswxl 2.6.22.18-mv78100 #134 Thu Feb 4 11:14:40 JST 2010 armv5tejl
 
The programs included with the Debian GNU/Linux system are free software;
the exact distribution terms for each program are described in the
individual files in /usr/share/doc/*/copyright.
 
Debian GNU/Linux comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY, to the extent
permitted by applicable law.
tswxl:~# cat /proc/mdstat
Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4]
md1 : active raid1 sda2[0] sdb2[1]
      4999936 blocks [2/2] [UU]
 
md10 : active raid1 sda5[0] sdb5[1]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
md0 : active raid1 sda1[0] sdb1[1]
      999872 blocks [2/2] [UU]
 
unused devices: <none>
tswxl:~#

RAID の構築をした状態で、HDD を1個しか搭載していないと、root 宛に構築状態の経過報告メールが頻繁に届きます。
これが煩わしい場合は以下のファイルの内容を変更します。
/etc/mdadm/mdadm.conf
メールが不要なら、MAILADDR root をコメントアウトすれば良い筈です。