基礎点について

基礎点は私が競馬予想プログラムを作成する際に、競走馬の基本的な競走能力を点数として表すために便宜上作成したものです。
競走結果は競走馬の能力は勿論の事、調教状態、騎手の能力、斤量、馬場状態、天候等の多くの要素によって決まります。
この中で最も重要なのが、やはり競走馬が基本的に持っている走る能力と言えます。 走る能力の高い馬が、レースに於いても好成績を上げるのはご存知の通りです。
この能力は競走馬の年齢によって若干の変化はありますが、根幹的な変動は無いと考えられます。

この能力がどの程度であるのかは、新馬戦の場合には馬の馬体や血統、調教状態から判断すると思いますが、実際は多くのレース結果から判断する事になります。
つまり、上位入着数が多ければ多い程、馬の能力が高いと言えます。 この能力を数値で表したのが基礎点です。

点数は2桁で0から99点まで設定できるようにしました。 最初は全部の馬を一律にして配点を行っておりましたが、実際にはJRAによって馬齢と勝数と賞金額によるランクが設定されており、ランク毎にレースが行われております。 結果的に見ると、500万クラスでは楽勝できるような馬が、1000万クラスでは全く勝てないような例が多い事が判りました。
これは、周りの馬のレベルが高くなると同時に、レースのペースが変わってくるためと思われます。 そこで、このプログラムでは基礎点を賞金ランク別に分ける事にいたしました。
具体的には、新馬と未勝利、500万下、1000万下、1600万下、オープン、GV、GU、GT、障害競走の9ランクです。
点数の管理は煩わしくはなりますが、これによって各競走馬がレースのランクを移動した場合でも、どの程度の能力なのかをはっきりと知る事ができるようになります。

■基礎点による競馬予想

私は競馬予想の原点はこの基礎点ではないかと考えております。
競馬に精通した人であれば、前走の成績が何着であったかとか上がりがどうだったかよりも、この馬とこの馬が対戦するのであれば、こちらの馬の方が能力的には上だろうと考えると思います。 この漠然と浮かんでくる比較の基になるものこそ、基礎点そのものではないかと考えているのです。

人間が記憶できる量はせいぜい数十頭程度の競走馬に過ぎないでしょうが、コンピュータでは数百頭の競走馬でも容易に記憶できます。
競馬は近走の成績だけで評価されて人気が偏りがちになり易いのですが、基礎点による予想ならばもう少し大局的に競走馬の能力の判断をする事ができるような気がします。
私自身は、基礎点だけで競馬予想は可能であると考えておりますし、その方が人気に惑わされる事がなく予想ができるのではないかと思っております。

ここ20年程度の単勝人気の1番人気の馬が1着になる確率は毎年3割程度で一定した状態になっています。
しかも的中した場合の配当金額も低い場合が多いので、3割程度の的中を維持できたとしても利益を上げる事はできません。
どうしても新しい予想要素となるものをプラスして、時には高額配当も得られる競馬予想を行う必要があると考えております。
そのための新しい予想要素として、基礎点が有効であるかどうかを試してみる価値は十分にあると思います。

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