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(2)ブラウザについて

 ブラウザとは

「ブラウザ(browser) とは、ウェブブラウザ(インターネットブラウザ、WWWブラウザ)を言い、World Wide Webの利用に供するブラウザであって、ユーザーエージェントである。」と解説されております。
私は、サーバー(Web server)に接続して、クライアントにその内容を表示するソフトウェアの意味に捉えておりますが、当たらずと言えども遠からずでしょう。
歴史的には1980年代末に遡るらしいですが、発展したのは1993年以降であり米国立スーパーコンピュータ応用研究所(NCSA)のMosaicチームのリーダーであったマーク・アンドリーセンがネットスケープを設立し、Mosaicを汲むNetscape Navigatorを1994年にリリースした頃のようです。
このブラウザは瞬く間に世界中のもっとも主流なウェブブラウザとなり、最盛期には全てのウェブにおいて9割もの利用率を占めたと言われております。

日本ではパソコン自体が非常に高価でもあり、インターネット接続も電話回線を使った貧弱なものでしたから、ここまで発展するとは夢にも思いませんでした。
日本で普及したのは、マイクロソフトがInternet ExplorerをWindowsに同梱させたことで、オペレーティングシステム市場の優位性をウェブブラウザ市場にも引き継がせ、Internet Explorerにも力を持たせることができてからです。
これによって2002年にはInternet Explorerの利用率はピーク時で95%を超えたと言われております。


 ブラウザの種類とシェアについて

一世を風靡したネットスケープはマイクロソフトによって消滅させられました。
そのマイクロソフトも一時期は圧倒的なシェアを確保しましたが、現在では60%程度であり。ヨーロッパでは50%切った報告もされています。
これはインターネットエクスプローラーに欠陥があったと言うよりも、より便利で使い易いブラウザが登場したからであると考えた方が近いと思います。
今後もインターネットエクスプローラーのユーザーは減り続ける傾向である事は確かですが、それでも世界中の半数前後の人がマイクロソフトのインターネットエクスプローラーを使い続けているのはたいしたものです。
ホームページの製作者は、今後もこのブラウザで正常に表示される事を確認する必要があります。

2010年12月の調査によると日本でのブラウザのシェアは、IE 8.0の36.73%、Firefox 3.6の17.33%、IE 7.0の16.26%、IE 6.0の8.43%、Safari 4.0の5.64%、Google Chrome 4.0の4.82%、Opera 10.0は0.69%となっているようです。
合計シェアは、IEが64.39%、Firefoxが22.51%、Safariが5.59%、Google Chromeが4.38%、Operaが1.76%、その他が1.37%となります。
日本人は保守的な傾向が強いためにIEのシェアが高い傾向であるのは間違いありません。
IEで問題なのはIE6のバージョンであり、このバージョンは挙動が他のブラウザと大きく異なる事です。
このブラウザのシェアは欧米で5%以下ですが、日本では8%前後もありますので、これに対応するためには多くの制約を受ける事になります。
個人的な考えですが、個人で運用するサイトがそこまで対応したWEBサイトを公開する必要はないと思っております。
例え10人に1人の方が満足に見る事が出来なかったとしても、他の9人の方に高度なコンテンツを提供する方が良いと考えております。
こんな点が、頭の固い人には受け入れて貰えない理由なのですが、それでも結構だ(残念だが仕方がない)と思っております。
完璧でなければ満足できない人は、お帰りいただきたいと思います。


 ブラウザの特徴

各ブラウザのサイトでは、自分のブラウザの特長を列記して優れたブラウザを強調しておりますが、私が短時間で調べた程度では、見違える程の差を感じる事はありませんでした。
少なくても私が製作したサイトの表示に関してや、ゲームを動作させた限りでは、使い物にならなかったブラウザはありませんでした。
強いて言えば、良く言われるようにIEはJAVAScriptの動作が遅いと感じる場合がありました。
この場合は、JAVAScriptで写真画像を40枚程度ランダムに並べ替える事を行った場合でした。
同じ動作をFirefoxで行わせた場合と比較すると2、3倍の時間(時間にして6,7秒)が掛かりました。

現在、どのブラウザが優れているのかの評価は、ほぼ一定しております。
多くの人は総合的に見て、ファイアーフォックスが、最良のブラウザであると思っております。
シェアは圧倒的にインターネットエクスプローラーが多いですが、使い勝手や新しい技術への対応性の遅さが評価を下げています。
しかし、OSに同梱している点と昔から使用している人が多いなどの点で、今後数年間はシェアNo1を維持するのは間違いありません。
多少使い勝手が良い程度では、ファイアーフォックスやグーグル・クロームがNO1になる事は出来ません。
サファリやオペラにとっては尚更の事です。

インターネットエクスプローラーは、JvaScriptの処理時間が、他のブラウザに比べて桁違いに遅いです。
JvaScriptの処理スピードに関して言えば、グーグル・クロームが他のブラウザを圧倒しております。
しかし、遅くて我慢できないと感じるJvaScriptのプログラムは極めて少ない(ゲーム用途とかのみ)ですし、圧倒的な資本力を持っているマイクロソフトは、次のバージョンのインターネットエクスプローラーでは解決すると思います。
新しいCSSへの対応も遅いですし、バグも多い(IEだけが他のブラウザと違う挙動をする)ブラウザではありますが、これも提供する側で強引に対応させる事もあって、決定的に劣っている評価にはなりません。
著名なブラウザの中では、IEが最低の使い勝手や性能でしょうが、通常の用途で使用するのであれば、インターネットエクスプローラーでも事足るというのが現状の姿でしょう。
圧倒的なシェアは、多くの欠点があったとしても、それを全て覆い隠してしまいます。
それでは各ブラウザの宣伝文句を見てみましょう。


【IE8】(インターネットエクスプローラー8.0)

速い、便利、安全を兼ね備えた次世代ブラウザーです。
Web ブラウザー Internet Explorer 8 は過去の製品との互換性の確保と、HTML 4.01、CSS 2.1 といった Web 標準規格への準拠に最大限配慮しつつ、ストレスなく Web ブラウズができるようにページ表示速度を大幅に改善、アクセラレータ、Web スライスといった便利な新機能で目的の情報にたどり着くための操作を効率化、また安全性や信頼性もかつてなく向上しました。
インストールするだけで、快適なインターネットライフを実現します。

【管理人記】IEの不具合報告について
さすがに世界中で使われているだけあって、致命的な不具合は無さそうです。(当たり前ですが)
遅くなったとか重くなる原因は、セキュリチィソフトやgoogleツールバーの影響などの報告例がありました。
IEに組み込まれているアドオンソフトが影響している場合もあるようで、その場合はアクセサリのシステムのInternet Explorerでチェックして見ると良いと思います。
どちらの側も対応をしておりますから、不具合は少なくなる傾向にはなります。
マイクロソフトには以下の記載もありました。
Internet Explorer の設定のリセット方法
Internet Explorer をリセットすることができます。Internet Explorer の設定をリセットすると、アドオンとカスタマイズした内容はすべて削除され、Internet Explorer はクリーンな状態で開始されます。

【firefox3.6】(ファイアーフォックス3.6)

Firefox には、新しい Web の世界を最大限活用できるブラウザ機能が満載です。
ブックマークと履歴を簡単に検索できる「スマートロケーションバー」、古いプラグインの警告によるセキュリティの強化、パフォーマンスを向上する高速 JavaScript エンジンなど、大小様々な機能をバランス良く組み合わせて、快適な Web 体験をお届けします。

【管理人記】動作が重い場合の対策例
ファイアフォックスはタブを多く開く人では動作が重くなるようです。
動作が極端に遅くなった人の対策方法の解説を以下に記載しました。
普通に使っている人には関係ないと思いますが。

アドオンを厳選する
これは基本ですね。
あまり使用しないアドオンや、重くなる要因になるようなアドオンを削除します。
私の入れているアドオンかつ有名所なアドオンではGreasemonkeyXUL/Migemoが特に重くなる要因になったりするらしいです。
Greasemonkeyには依存しきっているので削除は無理でしたが、XUL/Migemoは削除してみました。
ですが、今回の件に関しては余り効果はなかったように思います。

最近妙にFirefox3の起動が重い - Windows Live


SQLite Optimizerを導入する
Firefoxが履歴やブックマーク等を管理しているSQLite DBを最適化してくれます。
ただ、これも既に導入済みだったので今回の件に関しては余り関与していないかもしれません。
SQLite Optimizer :: Add-ons for Firefox

RAMディスクにキャッシュを保存する
実メモリを持て余している人はやってみるといいと思います。
詳しくは以下の記事が参考になります。
Firefox、メモリ、キャッシュ、SSD、RAMディスク
ただ、これも既に導入済みだったので今回の件に関しては余り関与していないかもしれません。

Memory Foxを導入する
Memory Foxはメモリ使用量を適正化してくれます。

ページレンダリング高速化
履歴制限を実施する
IPv6対応機能を無効にする
TraceMonkey JavaScriptエンジンを有効にする
詳しくは以下の記事が参考になります。
Firefox高速化テクニック8 | エンタープライズ | マイコミジャーナル
ただ、これらも既に導入済みだったので今回の件に関しては余り関与していないと思います。

高速 Back/Forward 機能 (bfcache) の設定
これは今回初めて知ったので試してみましたが、余り効果はなかったように思います。
詳しくは以下の記事が参考になります
Firefoxのメモリ食いを小食にする (うむらうす)

urlclassifier3.sqliteを削除する
これも今回初めて知ったので試してみましたが、余り効果はなかったように思います。
詳しくは以下の記事が参考になります
urlclassifier3.sqlite を深く知りたい人のためにFirefoxHacks 翻訳日記/ウェブリブログ

Firefoxを最小化した際にメモリを解放する
詳しくは以下の記事が参考になります。
Mozilla Re-Mix: 効果歴然!Firefoxのメモリ使用法を変更して軽快に動作させる方法。
ただ、これらも既に導入済みだったので今回の件に関しては余り関与していないかもしれません。

ダウンロード履歴や、Cookie等を削除する
Firefoxのバージョンを3.6に更新する

BarTabを導入
恐らく、このBarTabが魂を揺さぶられるほどの改善を私のFirefoxに齎してくれたのだと思います。

(最終手段)プロファイルを削除する
プロファイルを削除します。履歴やブックマークやアドオンが全部消えます。
私はこれを、やりたくないので今回色々調べてみたわけですが、どうしようもない時は、これをやるといいかもしれません。
詳しくは以下の記事が参考になります。
Firefoxの激重がユーザープロファイルを削除したら改善したでござる : ロケスタ社長日記


【Google Chrome】(グーグル・クローム)

Chrome は、デスクトップからの起動、ウェブページの読み込み、複雑なアプリケーションの実行など、あらゆる面で高速に動作するように設計されています。

【管理人記】
発表されてから日が浅い(2008年9月)ブラウザですから、シェアはそれほど高くはありません。
しかし、開発したのが Google ですから、ネームバリューや開発に積極的な点が評価されて firefox に次いで3位のシェアを確保するのは時間の問題でしょう。
firefox と同様に CSS3 などの対応にも早いようですし、高速ブラウザとしての地位を固めつつあります。
画面の構成も独特で、今までの常識や慣習にまったく捕われておりません。
日本でのシェアは、日本人の国民性から考えるとワンテンポ遅れたものになるでしょう。
バージョンが記載されていないのは、常に自動更新を行っているからのようです。(内部的にはあるのでしょうが、気にする必要がありません)


【Safari5】(サファリ5)

ウェブブラウザであり、プラットフォームであり、さらに革新的なことをみんなで一緒に作っていく場所。Safariはウェブブラウジングの新しい基準を作ります。

【管理人記】
画像表示の3D化を行ったり、見た目の派手さがあるブラウザです。
このような傾向はapple特有のものであり、使用する人もマニア的な人が多いようです。
一定のシェアは常に確保できるでしょうが、ブラウザNo1の地位は得る事は出来ないでしょうし、それを目指したブラウザでもないでしょう。
動作性能が劣っている訳ではありませんので、使う人の好み次第です。


【Opera 10.63】(オペラ10.63)

最速のブラウザがさらに高速になりました。 それだけではありません。 Opera Turbo では、低速接続でも 2 倍の速さでページをダウンロードできます。 Opera やその他のアプリケーションは、今すぐウェブからダウンロードできます。

【管理人記】
性能の割には使用者の少ないブラウザであると感じています。
常時使用している訳ではありませんので詳しい事は判りませんが、動作テストをする限りでは他のブラウザと見劣りするような事はありません。
最近発表された新しいバージョンには力を入れているようですから、古くあるブラウザとして、もっと評価されて良いような気がします。
標準以上の性能はありますが、際立った特徴がないのが使用者が少ない理由なのでしょうか。

 その他のブラウザ

その他の一般のブラウザも存在しますが、起動が極端に早いだとか特殊な部類になりますので省略します。
一点だけ気になる事は、音声ブラウザのような身体障害者向けのブラウザにどう向き合うかでしょう。
公共機関のホームページでは、音声ブラウザにも配慮(実際は申し訳程度ですが)していなければなりませんが、個人のサイトではどうするかについてです。

もし、本気で音声ブラウザに配慮したホームページ作成を行うとなると、画像表示を極力抑えた画面構成にしなくてはなりません。
視力障害者を考慮すれば、文字の大きさは通常の2倍以上にしなければならないでしょう。
これは、デザインの観点から見ると最悪の画面構成になりますので、良く考える必要があります。

私は、基本的に身体障害者向けを考慮する必要は無いと考えています。
もし、身体障害者向けを考慮するのであれば、それに特化するべきでしょう。
例えば、身体障害者が必要としている情報の提供や身体障害向けの商品の販売サイトなどです。
そのような需要があるのかどうかも含めて私には判りませんが、専用のホームページを作るのは難しくはないでしょうから、実験されてはいかがでしょうか。
一般の人が音声ブラウザ専用のホームページを見た場合には、数秒で去っていってしまうのは明白ですが。

一般的な日本語音声ブラウザのページ読み上げ手順

  1. まず、その ページタイトル を読み上げる。
  2. ページの中身を 男性の声 で読み上げる。
  3. ハイパーリンクがあった場合、その部分を 女性の声 で読み上げる。
  4. 画像があった場合、 代替テキスト が指定されていれば、それを読み上げる。(指定されていなければ、何も読み上げない。)
  5. 画像にハイパーリンクがある場合、 代替テキスト が指定されていれば、それを読み上げる。(指定されていなければ、 リンク先のファイル名 を読み上げる。)
  6. フレーム を使ったページについては、独自のページ情報を生成し、それを読み上げる。(利用者は、それを手がかりに、どのフレームを読み上げるのかを選択する。)
  7. JavaScript や Javaアプレット を使った表現は、(一部を除き)無視される。

世の中に障害者の方がいるから、WEBサイトは全て障害者を考慮したサイト造りをするべきだの論調には反対しますが、特に障害者向けに作成したのではなくても参考にすべき部分はあります。

  1. ウェブコンテンツは、特定の単一デバイスによる操作に依存せず、少なくともキーボードによって全ての操作が可能でなければならない。
  2. 入力欄を使用する時は、何を入力すればよいかを理解しやすく示し、操作しやすいように配慮しなければならない。
  3. 入力に時間制限を設けないことが望ましい。制限時間があるときは事前に知らせなければならない。
  4. 制限時間があるときは、利用者によって時間制限を延長又は解除できることが望ましい。これができないときは、代替手段を用意しなければならない。
  5. 利用者の意志に反して、又は利用者が認識若しくは予期することが困難な形で、ページの全部若しくは一部を自動的に更新したり、別のページに移動したり、又は新しいページを開いたりしてはならない。
  6. ウェブサイト内に置いては、位置、表示スタイル及び表記に一貫性のある基本操作部分を提供することが望ましい。
  7. ハイパリンク及びボタンは、識別しやすく、操作しやすくすることが望ましい。
  8. 共通に使われるナビゲーションなどのためのハイパリンク及びメニューは、読み飛ばせるようにすることが望ましい。
  9. 利用者がウェブコンテンツにおいて誤った操作をした時でも、もとの状態に戻すことができる手段を提供しなければならない。

「〜しなければならない」などと固い事を言わずに、〜した方が良いぐらいにしておけば、一般のサイトでも対応して見ようかぐらいは考えます。
官公庁のサイトは、前述したように障害別(目や耳の障害別で分ける)のページを作るぐらいの配慮が必要だろうと私は考えています。
障害者の方も「健常者だけしか見れないのはけしからん」と言うような言い方をしないで、「何とか自分たちでも見れるようなサイト造りをして欲しい」とお願いする言い方をするべきでしょう。
障害者である事を恥じる必要はありませんが、何でも健常者と同等に扱われなければならないと考えるのは、憲法上だけの表現です。
障害者の方は、特に多くの人の手助けがなければ生きていけませんので謙虚さも必要でしょう。

私のサイトを障害者の方が見る確率(見たいと思う人の数)は0.0%以下でしょうから、障害者対策は必要ないでしょう。(笑)

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